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11月, 2018の投稿を表示しています

N.rigidifolia MT

こないだ行った動物園の飼育員の人のはなしをしようか。 丁度コンドルの檻を見ていた時に出現したそのおじさんはかいつまんで言うと 「動物園の動物の展示は印象付けされた、脚色されたものでしかない」 と言っていた。 まあごもっともな話だわなあと思う。 人間が何かを観察する、定義付をする以上なんらかの指標がないと評価が出来ないのだ。 だから動物園の展示はその指標がある程度ないと成り立たない。 植物どころか何事に於いても同じ事が言えるけど。 食虫植物に置き換えた話をするとこれらに植え付けられたイメージは生き物を捕食するという非常にアグレッシブで獰猛、おどろおどろしさが前面に出ている。 実際問題としてはその自生環境以外ではほとんど生きていけないような種類ばかりなのでそういった植物ではない。 植物園の展示なんかで上記のイメージを醸し出すのはかなり難しくてハエトリソウは弄りまわしたらそれこそ枯れるしネペンは巨大なものを作れる施設がそもそも皆無に等しくドロセラが精いっぱいと言った所だろう。 HFC以外ではそうそう出来る所はないし今後そういった所が出るとは思えない。

N. peltata 'yellow phantom' x villosa 'Minangkob' No.1

最近になって良く感じることがある。 それは園芸関係の趣味の人間は設備面の投資をしたがらないこと。 草は買うのにそれを育てる為の環境を作る為に必要な事をとことんしたがらない。 おそらく生まれつきの人間的な気質や成長過程における人格形成の関係上こうした事はある程度の偏りはありそうではある。 農家と言うかプロ的な観点で見るなら一番最初に検討すべき点を外してしまっているという事が上手くいかない原因なのだと言える。 なにも巨大な温室を建造して環境をどうこうするという話ではなく、室内で出来る範囲での提示をしてもやろうとしない人間が結構いるので多分どうにもならない問題なのだと思えてきた。 とはいえこの初めのハードルを少しでも高くしてしまうとニッチもさっちもいかなくなってしまう人が多いだろうし殊日本のような狭くて寒暖の激しい気候では難易度も自然と高くなってしまう。 似たような趣味である生き物の飼育に関しては、流石に上記の事柄を無視すると死体が発生するのと、恐らく下手に難易度の高い植物に比べれば初期投資は安く必要なスペースもそこまで奪われないのでこれらの趣味の人間が被ったとしても違いが出るというのもあるのだろう。 結局は舐めてかかってるからこういう結果になるのではないかと思う。 結構酷な話でもあるのだけれど。

N.tenuis × edwardsiana

大体この位の季節から本州は暖房なれヒーターなれが必要になる。 問題があるのは秋口からの不安定な日中温度位でここから先は特に困るようなアクシデントは起き辛い。 こうした日本の環境では元来育てられないような植物を栽培するにあたっては結局のところハード面を何とかしない事には話が始まらない。 1年中休みなく毎日数回は面倒が見られる人間ならばハードにそこまで手をかける必要もないだろうがまったく現実的でないのでこうした考えは積極的に排除していく。 結局の所どこまでやるかという話にもなるだろう。 人によっては高い貴重な苗を買っても全く考慮もなしにお粗末な場所に置いて枯れちゃいました~おしまいでも良いわけだし。 全く持って数年も続けられない人ばかりなのも頷ける。 どう考えてもここらへんの植物の栽培は元からメンタルが不安定だったり弱い気質のある人や病気のある人間には向いていない。